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1482 いとおかし [詩・エッセイ]


この詩は、

小説「神田神保町物語・月の舟」の中のエピローグに使われているもので、

プロローグ「白い帽子」の対を成すものです。




「いとおかし」


闇の森に

月が浮かぶ

ふと息をとめるほどに

いとおかし


万葉の昔から

月の舩は

人々の想像力をかきたててくれる


陽が沈むころ

蒼いとばりのなかに浮かんだ

吃驚するような大きさの

真っ赤な月は

荒ぶる漢(おとこ)のように

禍々(まがまが)しくもあり

猛々しく

暴力的でさえあり

人を怖がらせる


その同じ月を

別の時間に観ると


おだやかで

ひかえめで

のんびりしていて

しなやかで

美しく

物静かに

微笑んでいる

あの女(ひと)のように

心にしみいる優しさに満ち溢れている


月を観ると

ふと息をとめるほどに

いとおかし



nice!(64)  コメント(18) 

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コメント 18

チャー

風情豊かな月の様子が伺えますね
そして月を眺める姿も 趣があります
いとおかし 深いステキな言葉です
by チャー (2019-06-01 10:50) 

mimimomo

こんにちは^^
月も人と一緒でしょうかしらね^^
見る角度(おかれた立場、居る場所など)によって違ってみえる^^
でも月は・・・いとをかし。 人間はどうかしら。最近は殺伐としたニュースが流れて。
by mimimomo (2019-06-01 11:59) 

ニッキー

月、見る角度、見る時間帯そして見る人の気持ちによって
様々な顔を見せてくれますよねぇ( ^ω^ )
冬の冴え冴えとして青っぽい月を見ながら
走る夜RUN、とっても気持ちよいです♪( ´▽`)
by ニッキー (2019-06-01 14:59) 

いろは

こんにちは^^
秋のある夜のこと、薪能を観た帰りがけに池に映った月を見て
「掬水月在手」という言葉を思い起こしました。
まさに水に映った月が手で掬えそうなぐらい綺麗でした。
by いろは (2019-06-01 15:07) 

リュカ

情景が浮かびます。
今は、もうすぐ新月。
次、満ちていく月はどんな表情を見せてくれるかなあ。
by リュカ (2019-06-01 17:25) 

みぃにゃん

こんばんは。闇は恐怖感じますがそれでも引き付けられる何かがありますね。
by みぃにゃん (2019-06-01 18:48) 

未来

チャーさんへ
ありがとうございます。
いとおかしと言う言葉には、
もののあわれとか、他にも色んな深い意味があるんですね。
月の二面性と人間の二面性は似ていると思っています。
by 未来 (2019-06-01 19:22) 

未来

mimimomoさんへ
私は夜遅くなって畑で月をよく観るのですが、
何時も人間と同じだと思ってみてしまいます。
それぞれに置かれた立場によって、
月を観る考え方も違うのでしょうね。
月を観ているときは、
俗世界の事は考えないようにしているんです。
by 未来 (2019-06-01 19:27) 

未来

ニッキーさんへ
ほんと、月を観る時間帯と、
その人の精神状態によっても味方は変わるでしょうね。
月を観ながら走るなんて、
暑さ対策にもなりそうですし、
哲学的になってしまいますね。
by 未来 (2019-06-01 19:53) 

未来

いろはさんへ
仄暗い月の明かりですから、
池に映った姿は荘厳だったでしょうね。
私も栃木に単身赴任していた時に、
苗を植えたばかりの田圃に、
月が写っていたのを今でも忘れられません。
by 未来 (2019-06-01 19:57) 

未来

リュカさんへ
月を観るたびに、
日本人の感性は凄いなと何時も感じています。
新月から満月になるまでの呼び名の違いだけでも、
感心してしまいます。

by 未来 (2019-06-01 20:02) 

未来

みいにゃんさんへ
明りが何処にでもある現代と違って、
古の昔は、ほとんどが闇だったのですから、
それは怖かったでしょうね。
昔に生まれなくて好かったです。
by 未来 (2019-06-01 20:04) 

yoko-minato

月は日々、見せる雰囲気は違って
見えますね。
見る側の気持ちによっても様々な
装いを表現するのでしょうか!!
一度だけ三日月に正にイヤリングのように
星が見えたことがありました。
by yoko-minato (2019-06-02 09:31) 

未来

yako-minatoさんへ
ほんと、人間のありようを見ていたら、
月は人間そのものかも知れませんね。
三日月に星がイヤリングのように見える。
それは神秘的で美しかったでしょうね。
宝物を貰ったような気分だったでしょうね。

by 未来 (2019-06-02 10:46) 

Kiki

こんにちは
ご無沙汰しておりますm(_ _)m
ご訪問が遅くなり申し訳有りません

何気ない日常の中で見られる月に
どこか心休まる自分がいます。
夜が明けぬ早朝に車を走らせ道路を曲がった時
目の前に現れた大きな月に思わず
溜息のような安堵の声が出てしまいました(*^^*)
by Kiki (2019-06-07 11:30) 

未来

kikiさんへ
いえいえ、とんでもありません。
kikiさんが言われているように、
人間にとって月は万葉の古の昔から大きな存在だったのでしょうね。
私も畑で見られる月に、いままでどれだけ感激した事でしょう。
観るたびに心豊かになったような気がします。
by 未来 (2019-06-07 16:52) 

ゆうみ

その月をそっと心で抱きしめて

by ゆうみ (2019-06-18 17:24) 

未来

ゆうみさんへ
夜のとばりの中で光り輝く月ほど、
人の心を掻き立ててくれるものはありません。
何時も見惚れています。
by 未来 (2019-06-21 18:39) 

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