1509 風の色 [詩・エッセイ]
「風の色」
春は
若草の萌える色の 青
夏は
咲き乱れる花の色の 朱
秋は
透き通った高い空にある薄い雲の色の 白
冬は
奥深く明りの及ばぬ処の色の 玄
遥か古の
万葉の歌詠み人たちは
風に色を見たという
きらめく陽光に草木のざわめきに
自然のありのままの風景の中に
長閑なぬくもりに安らぎを見つけ
荒ぶる雨に 雪に 雷に わななきながら
吹き荒ぶ吹雪に 嵐に おののきながら
折々の季節の中に
風の色を見たという
移り行く美しい風景の中に
光と影が去り行く中に
風の色を見たという
2020-11-16 17:06
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コメント(16)
季節に色を感じるのはありますよね。
春に青、夏に朱、秋に白、冬に玄ですか!!
季節に吹く風im昔の色を感じる
昔の人は風流ですね。
by yoko-minato (2020-11-16 17:48)
yoko-minatoさんへ
ほんと、昔の人は風流です。
私に知識はないのですが、
万葉集の歌詠み人たちの想像力は凄いものが有りますね。
少しはあやかりたいものです。
by 未来 (2020-11-16 17:57)
まさにその通りの色ですね。
by みぃにゃん (2020-11-16 18:01)
みぃにゃんさんへ
日本の四季は色が多彩で嬉しくなります。
この景色は何時までも続いて欲しいです。
by 未来 (2020-11-16 18:47)
私も 風の色が観たい。
そして 風と一緒にそよぎたい
by ゆうみ (2020-11-16 19:27)
こんばんは ☆
これからの季節は「玄」ですね
あらゆる逆境の中で見えた風の色は
どの季節でも違った美しさがありそうですね^^
by Kiki (2020-11-16 21:06)
四季にも色があり爺は朱に染まって生きている。
by 旅爺さん (2020-11-17 05:41)
ゆうみさんへ
同感です。
移ろい行く風を見ながら、
風と共にそよぎたいものです。
by 未来 (2020-11-17 12:52)
kikiさんへ
それぞれの季節で見た風の色は、
それぞれの美しさがあったでしょうね。
それぞれに風の色の美しさは違うでしょうが、
その美しさを何時迄も大切にしたいものです。
by 未来 (2020-11-17 12:59)
旅爺さんへ
旅爺さんの住んでおられる所は
山紫水明の所、
本当に朱に染まっているようですね。
by 未来 (2020-11-17 13:03)
風の色、言われるとどの色も「確かに」ですね^^
秋の風の色はなんとなく黄金色を想像しちゃうのは
紅葉や黄葉で空気がキラキラしてるように感じるからでしょうか(⌒-⌒; )
by ニッキー (2020-11-17 21:28)
ニッキーさんへ
確かに秋の色はニッキーさんの言われるように、
黄金色のイメージがありますね。
それにしても日本人の季節に関する感性は豊かで
想像力を膨らませてくれます。
by 未来 (2020-11-18 13:12)
日本という国は春夏秋冬、四季の移ろいが明確でそれぞれの美しい情景を見せてくれます。ローマは札幌と緯度的には同じ(北緯43度)くらいのはずですが、冬も温暖で大雪なんて想像がつきませんしね。日本の季節の美しい情景を詩にして描き切る歌詠み人の想像力と感性には畏怖の念すら感じています。
by きーちゃん2 (2020-11-18 23:37)
日本人ならではの四季の感覚ですよね^^
今はだんだん四季がなくなっているのが哀しいですよね
by リュカ (2020-11-19 09:56)
きーちゃん2さんへ
同感です。
きーちゃん2さんの言葉の通り、
繊細な美しい情景を見事に読み切る感性に、
ただ、ただ、畏怖するのみです。
by 未来 (2020-11-22 16:12)
リュカさんへ
ほんと、日本人ならではの四季折々の感覚ですね。
そんな四季折々の感覚も年々薄れてしまい、
これから先、どうなってしまうのでしょう。
by 未来 (2020-11-22 16:20)