1511 赤い雲：ゴリラの王様：SSブログ

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1511 赤い雲　[詩・エッセイ] [編集]

これは阪神淡路大震災のあった直後、

五十歳になって生まれて初めて書いた詩文らしきものです。

「赤い雲」

まだ仄暗い夜明け前

その空には

雲が赤く妖しく光っていた

安住の地と思いし

神の戸で

平成七年一月十七日午前四時四十六分

天魔が嗤った

大地は裂け

紅蓮の炎は天を焦がし

人々は阿鼻叫喚の地獄絵を見た

崩れた我が家に挟まれた老いた父

必死の形相で助けようとする

妻　娘　息子

容赦なく迫りくる炎

「早く逃げろ早く　わしの分まで生きてくれ」と父

「父ちゃんゴメン　許して　許して」と妻

泣き叫ぶ娘と息子

その聲の中を悪魔の炎が襲った

成すすべもなく

ただ茫然と立ち竦む

ああ神や仏よ

貴方はこの世におわすのか

貴方は衆生すべての人を救済されるのが

生業であるのに

罪もなき善良なる人々が

圧し潰され

生きたまま焼かれるのを

ただ黙って

見ておられしか

神や仏よ

2021-01-16 15:19 nice!(55) コメント(12)

nice! 55

大分日がたってしまいましたけど
今年も宜しくお願い致します。
阪神淡路大震災・・・今でもしっかりと
脳裏に焼き付いていますね。
私は神奈川なのでテレビでずっと
見ていましたがこの世に起きている出来事とは
想えませんでした。
映画のシーンのように刻々と変わる惨状にただ
驚くばかりでしたね。

by yoko-minato (2021-01-16 15:40)

yoko-minatoさんへ
阪神淡路大震災はわが生涯の中で最大の出来事でした。
私の住まいは神戸市のはずれの方にあるのですが、
あのゆれにはこの世の終わりかと覚悟したほどでした。
俳句の一つも書いたことのない私が、
あれから書くようになったのも不思議と言えば不思議です。

by 未来 (2021-01-16 15:59)

阪神淡路大震災、自然は時にあまりにも厳しすぎて・・・
当日の朝TVをつけた瞬間に「あれ？この時間に映画？」と
思わずつぶやきました。
それほどまでに現実と思えない、思いたくない悲惨な光景が
続いて言葉も出ませでした。。。
時間が過ぎると忘れがちですが、決して忘れてはいけないと思います。
by ニッキー (2021-01-16 20:39)

中部地方、離れてはいましたがかなり揺れました。
あれから何時もベットの横にはショルダーバッグ（普段持ち歩くもの）
朝着る服一式を置くのが習慣になっています。
by 侘び助 (2021-01-16 21:41)

こんにちは＾＾
今年もよろしくお願いいたします。
阪神淡路大震災、忘れようとしても忘れられない出来事です。
高速道路が横倒しになって、バスが途切れた道に半分以上出ていたのを鮮明に覚えています。
あちこちから火の手が上がり、もう地獄絵のようでした。
その後に自分達が同じような地震に遭うとは夢にも思いませんでしたが...。
by いろは (2021-01-17 15:18)