1462 「ノスタルジア物語」の文庫出版化 [詩・エッセイ]
「ノスタルジア物語」の文庫出版化
8月23日幻冬舎よりファックスと担当者より電話があり、
昨年9月幻冬舎より出版した拙著「ノスタルジア物語」の文庫出版の話がありましたので、
その内容を一部抜粋して紹介します。
ー現在刊行中の著者の皆様を対象に、企画編集部販売部において定例の作品評価会議を
行いました。そこで作品のクオリティや読者様・編集部内で評判の良い点を考慮させて
いただきました結果、新たに、幻冬舎ルネッサンス新社「文庫出版」の著作物として御
著書「ノスタルジア物語」をご推 推させていただくことになりました。
以下省略
この一枚目のファックスを見ると、
とても有難く名誉なことだと思って感激したのですが、
このファックスには二枚目があり、
それには文庫本化の製作費が書き込まれていました。
ファックスの一枚目では天国に居るような気分にさせてくれましたが、
二枚目は地獄の底に突き落とされたような気持ちです。
天国に居るような気持にさせてくれただけでもめっけもの、
それだけでも好としなければいけないと
思うことにしました。
「ノスタルジア物語」の発行部数は1000部で、
皆様方のご協力で売れたのが800部だとか、
増刷してくれるのかと思ったら、
増刷は無し、
世の中は、そんなに甘くはないものですね。
それでも懲りずに、
ほぼ壊れかかった頭で妄想を膨らまし、新作「神田神保町」に没頭中です。
この病気、
死ななきゃ治らないのかも?
1461 お伽噺のような話し [詩・エッセイ]
「お伽噺のような話し」
山口の不明二歳児
藤本理稀(よしき)ちゃんの救出劇は、
まるでお伽噺のような心あたたまる話であった。
理稀ちゃんを名推理で探し当てた尾畠春夫さんの絵になるキャラクターが素晴らしい。
尾畠春夫さんの体の中からほとばしり出るような、
とても謙虚で、素朴で、純朴な心映えに心打たれる。
インタビューされている尾畠春夫さんの小指にトンボがとまったのには驚いてしまったが、
あれは八百万の神々の祝福だと思った。
理稀ちゃんも素敵な二歳児である。
例年にない猛暑の真っただ中の真夏の三日間を、
たった一人で大冒険をやって
無事に生還してくれるなんて英雄にしか出来ない快挙である。
海水浴に行く途中、
「お母さんがいないから帰る」
と言って
お兄ちゃんや曽祖父と別れて一人で帰った。
その時
理稀ちゃんは急に
お母さんにあいたくなったのであろう。
齢を重ねているわたしにも思い当たるところがある。
人々の善意と優しさが、
この世知辛い荒んでしまった社会に
一陣の涼風が吹いて
爽やかな気持ちにしてくれたのだと思った。
このお話は、
お伽噺よりもお伽噺的である。