1477 祈り [詩・エッセイ]
「祈り」
おばあさんは
いつも祈っています
朝早く起きて ご先祖様に
野良で迎える お日様に
直角に曲がった腰を さらに深く曲げて
皴皴の干乾びた 手を合わせ
ただ無心に 祈ります
息子や娘のために
可愛い孫たちのために
怪我をしませんように
病気をしませんように
悪い事が起きませんように
どうぞお守りくださいと
仏様に
山の神様に
河の神様に
大きな岩の神様に
大きな木の神様に
八百万の神様に
お婆さんは祈ります
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