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1488 杞憂


「杞憂」


いにしえの

中国の杞の国の人たちは

人が悪い事をすると

天地が崩れ落ちるのではないかと憂いていたそうです


後の人は

そんな事は起こり得るはずがない

それは

杞憂だといって嘲笑っていました



人は知らないのです


この仰ぎ見る

天は

豆腐のように柔らかく


この我が身を支え踏み締めている

大地は

薄い氷のようにとても脆いものなのです


もうその天地は支えきれなくなり

本当に

天地が崩れてしまうのではないかという

その恐ろしさに

怯え 震え 戦きながら生きているのです


後の人は

先住民の土地を奪い

人種差別をして奴隷にして自国に連れ帰り

劣悪な環境に暮らさせ

無差別テロを産みました


そして今は

自国さえ良ければそれでよし

自分さえ良ければそれでよしの風潮が世界に蔓延し

人は飢えに苦しみ

貧富の差は山と谷ほどあり

人の住む環境は破壊され自然災害の猛威に曝され

人は憎しみあい

避難民は増え続け暴動と戦争

今の天地は

地獄よりも地獄的です


無数の愛が支えていた

この天地には

もう支える力が残ってはいないのです

もう崩れるのを待つばかりなのです




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1487 畑の小屋 [詩・エッセイ]


「畑の小屋」


石ころだらけの借りた畑に小屋を建ててから、

もうかれこれ20年近くになる。


汗みずく、

泥だらけになりながら無我夢中になって働き、

よく風の通る

小石を敷き詰めた通路の椅子に座り

冷たい水で喉の渇きを癒し、

誰にも邪魔をされずに、

ただ、ぼんやりと空を眺めながら、

物思いに耽り、

居眠りをする。


それが無上の幸せ。

加山雄三ではないが、

「僕は幸せだなァ」

と これまで数え切れないくらい思ったものである。

これが小さな幸せか、

大きな幸せかは知らないが、

掛け替えのない大切なものと感じている。


外を向いても

内を向いても

不条理が我が物顔にまかり通っている。


そんな殺伐としたものから埋め合わせをしてくれるかのように、

私は独りだけの快楽を貪っている。


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