1463 灼熱の作業小屋? [詩・エッセイ]
「灼熱の作業小屋?」
畠の作業小屋が台風20号で見事なくらいぺっちゃんこに全壊してしまった。
15年前にトタンを購入したくらいで、
あとはゴミ捨て場に捨てられていた木材や板で作ったものだったから、
ほとんど費用は掛からなかった。
それにしても、
廃材で作った作業小屋は長持ちしてくれたものである。
感謝している。
あれから15年、
ゴミ捨て場に木材も板も見当たらなくなって久しく、
コメリーで購入した材料費は5万円を遥かにオーバーしてしまった。
その材料を元に、
40度を超える炎天下の下で、
高さ2・5メートル…幅3・6メートル…長さ3メートルの
トタン葺きの作業小屋がほぼ完成して、
後はセメントで足場を固定するだけになっていたのに、
突風にあおられ、
轟音? もろとも、またもや全壊してしまい、
私は下敷きになり、
奇しくも脚立に助けられ怪我をしなかったのがめっけものであった。
それらをすべて解体して、
再度組み立て骨組みだけを完成するのに、
28日より31日までの4日間、
朝の8時より夜の20時までの12時間ぶっ続け、延べ48時間掛って、
それもカンカン照りの灼熱地獄の猛暑の中の作業である。
手伝ってくれたのは、
氷と水と塩、
家内と息子の三人だけの仕事であった。
途中で何度も気分が悪くなり、もはやこれ迄かと思うような事もあったが、
どうにか完成した。
それにしても私の悲劇は、
猪突猛進、
どうにも止まらない、
狂っているのではないかと思うくらいな持って生まれたこの性格、
誕生日が来れば後期高齢者になる身なのである。
まだ自分にはこれだけの力が残っているとも思ったが、
やり遂げた思いよりも、
救いようのない自分の性格に暗澹たる思いがするのである。